軟菜・ソフト食・ゼリー食
安全に、美味しい食事を食べていただくために
ケアフードサービスは、ご高齢の方々に安全に食事をしていただくことを考え、軟菜やソフト食、ゼリー食をご提供しています。
創業当初から美味しい食事にこだわり、開発、改良してきました。その成果を『生きがい食のススメ』や『軟菜・ソフト食で食事を楽しむ』という書物に収めて出版しています。これらの書物は、全国の病院や福祉施設の厨房内などで講習に役立てていただいています。
私たちの真心のこもった食事が一人でも多くの方々の喜びと幸せに結びつく。ケアフードサービスは、心からそう願っています。
軟菜・ソフト食・ゼリー食は大切な食事
軟菜やソフト食、ゼリー食は、噛む力や飲み込む力が弱くなってしまったお年寄りの方々に食べる喜びを感じていただき、元気に毎日を過ごしていただくための大切な食事です。
噛む力や飲み込む力が弱くなった方々のための食事は、日本では長年にわたって、食材を細かく刻みこんだ「きざみ食」が一般的でしたが、嚥下食の研究が進むにつれて、誤嚥を引き起こす危険性が指摘されるようになりました。また「きざみ食」は、食材が細かく刻まれることで食材の表面積が大きくなるため、食中毒の原因となる細菌が付着する危険性が高くなるともいわれています。
ケアフードサービスの軟菜やソフト食、ゼリー食は、「きざみ食」がもつ、そのような誤嚥や食中毒の危険性をなくして安全に、そして美味しく食べていただくために様々な工夫を施している食事です。
軟菜・ソフト食・ゼリー食の特徴
ケアフードサービスがご提供する食事も、喫食者の方の摂食機能や嚥下機能に応じて変わってきます。そうした機能が衰えるにつれて、普通食から軟菜食、軟菜食からソフト食、ソフト食からゼリー食へと変えていくことができます。最近では、「やわらか食シリーズ」などの品質の良い市販品も出てきていますので、お客様のご要望に応じて、そうした製品を使うこともできます。
軟菜食は、普通食と同じ食材を、主に圧力鍋を使ったり長時間調理をしたりして柔らかくして作っています。歯がない方でも無理なく美味しく召し上がれる食事です。見た目も味も普通食と変わりがありません。
ソフト食は、軟菜食をつぶしてペースト状にしたものに、とろみ剤を加えたりして形よく固めた食事です。軟菜食よりも柔らかいので、より食べやすく、無理なく消化できます。見た目の美味しさは、軟菜食と同様、普通食と変わりありません。
ゼリー食は、普通食または軟菜食をミキサーにかけてペースト状にしたあと、ゼラチンや寒天、でんぷんなどを加えてゼリー化した食事です。固さを整えたり舌触りをよくしたりするための工夫も施して、できる限り美味しく食べていただいています。
ケアフードサービスは、摂食機能や嚥下機能が大きく低下したご高齢の方々に安全に美味しく食べていただくために、こうした工夫にこだわりをもっています。食材をミキサーでペースト状にしたもの、つまり「ミキサー食」はもともと、ドロドロしているので咀嚼力のないご高齢の方々の口の中ではまとまりにくく、飲み込まなくとも喉の奥に流れやすいため、むせたり誤嚥したりする危険があるからです。
さらに、「ミキサー食」はペーストを作る際に、水分を加えてミキサーにかけるため、ペーストの分量はもともとの食材の分量からその水分の量だけ増えてしまいます。お年寄りの方々にとっては、それらの分量をすべて残さず食べることは難しくなりますが、ケアフードサービスではゼリー化した食事は、その水分の量を差し引いた分だけを食していただいても栄養価が不足しないように工夫をしています。
嚥下しやすい食物としにくい食物
嚥下しやすい食物形態の特徴 | 嚥下しにくい食物形態の特徴 |
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嚥下しやすい食事の具体例 | 嚥下しにくい食事の具体例 |
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嚥下障害の程度に適した食事
嚥下障害の程度 | 食事の具体例 | |
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重症~中等症 | ◯ゼリー食 (スープ、ジュースをゼラチンでかためたもの) |
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中等症 | ◯ペースト食、ミキサー食またはブレンダー食 (水分にはトロミをつける) |
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中等症~軽症 | ◯一口大の食 |
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軽症 | ◯軟菜食 | ◯全形食 |
軟菜・ソフト食・ゼリー食の一例
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蒸しレバーの柑橘ソース
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サーモンオムレツ
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筑前煮
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コロッケ
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うなぎ豆腐
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えびチリソース
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かつおの角煮
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すきやき
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ポテトグラタン
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フィッシュボールカレー
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ミートローフ
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果物ゼリーのヨーグルト和え
農林水産省は、2016年夏以降に介護食品のJAS規格を制定することを決めました。規格にもとづいて、介護食品を、食べやすさの度合いを食品のかたさに応じて「容易に噛める」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「噛まなくてよい」と記載するそうです。このような、食べやすさを考慮した食事の開発、改良では、ケアフードサービスは多くの実績を上げています。その成果は、『生きがい食のススメ』や『軟菜・ソフト食で食事を楽しむ』という書物に収め、全国の病院や福祉施設などで役立っています。