先輩の声
他業界から転職、
誇りを持って介護食をつくる調理師 本田 隼著さん
私は旅館や大型居酒屋チェーン店を経て、ケアフードサービスに入社しました。
現在100名規模の特別養護老人ホームの厨房で、調理師として働いています。最初は調理したものを刻んだり、ミキサーにかけたりすることに違和感がありました。けれども実際に高齢者の皆さんに接して、歯や舌の機能低下や薬の影響などで誤嚥してしまうことがわかりました。そこでソフト食やゼリー食が必要になるのですが、やはり常食と同じように美味しく、残さず食べて元気になっていただきたい。できるだけ野菜の原型を残したり、とろみ液を使うなどして日々工夫を重ねています。
福祉施設では、自分の作った食事が利用者の健康を直接サポートしていることを実感します。飲食店の調理師とは、また違った達成感がありますね。このやりがいと誇りをが、私にとっての「生きがい」になるのかも。もっと勉強して、さらに大きな施設で仕事をしてみたいです。
生涯現役で働ける職場パート従業員 原 玲子さん
私は戦前の生まれですが、パート従業員として特別養護老人ホームの厨房で働いています。
数年前に悪性リンパ腫を患いましたが、入院後1年ほど養生して職場に復帰しました。高齢になったり大病になったりすると、仕事を諦めざるを得ない会社が多いのに、藤﨑社長は「席を空けて待っていますから」と言ってくださいました。
その言葉が励みになり、私を必要としてくださるなら頑張らなくてはと、復帰を決意したのです。
施設利用者の皆さんにも「長いこと顔を見なかったけど、どうしてたの」と声をかけてもらえて、とてもありがたく感じました。食べることの「生きがい」を提供する仕事は、私にとっても「生きがい」です。これからも病気と折り合いをつけながら、この仕事を続けていきたいと思います。女性がこうしてずっと働ける職場があることを、知っていただきたいですね。
育児と仕事の両立制度がある会社栄養士 藤井 由実子さん
社会福祉法人の施設の厨房で、主に保育園児のための食事を作っています。
保育園だけでなく、同じ施設内の特別養護老人ホームの食数の管理と指導も行います。私が栄養士の職に就いたのは主人の病という事情があったのですが、藤﨑社長が「女性社員は育児や介護があっても辞めないで欲しい」と言ってくださるので、安心して働くことができます。女性が働き続けられる会社は、まだ少ないのではないでしょうか。「ずっと働ける」と思うと、仕事にも力が入ります。ケアフードサービスの社員であるという自覚を持って、行動規範を守り、何より法令を遵守する(コンプライアンス)。「報・連・相(報告・連絡・相談)」を怠らない。挨拶をする、お礼を言う、謝罪する、お待たせずすぐ実行する、責任転嫁しない、整理整頓する。常に基本を忘れず、KOBEオフィスの皆さんのサポートを得ながら、気持ちのいい方々と一緒に仕事に打ち込んでいます。
女性が経営意識を持てる働きがいのある企業スーパーバイザー 孝岡 照子さん
施設現場の問題をチェックし、マネージャーや現場責任者にアドバイスするのが私の仕事です。有名企業の社員食堂の立ち上げや、新型高齢者施設の厨房の運営など、新しいプロジェクトに関わってきました。ケアフードサービスは仕入れや備品の管理には厳しい会社ですが、それは無駄のない経営がより良い食事サービスを生み出すことを知っているからです。
どうすればこれまでと同じ業績を保ちつつ、コストを抑えることができるか?同じコストをかけるなら、どうすればより良い成果を上げることができるか?毎日自問しながら指導にあたっている私ですが、実は30歳を過ぎるまで専業主婦でした。
経営意識を持って仕事に取り組む女性なら、大いに活躍できる会社です。「食事を通じて生きがいを提供する」という藤﨑社長の創業時の想いを実現し、今後ますます必要とされる企業でありたいと願っています。
現場の経験の中でやりたいことを探すのも一つの方法管理栄養士 高尾 萌さん
私は、数ある管理栄養士の仕事の中でも、食事を食べたり作ったりすることが好きなので、給食会社を選びました。
入社1年目は、特別養護老人ホームに勤務し、食材の発注・管理・盛り付け・仕込みなど様々な業務を経験しました。その中で感じたことは、管理栄養士の知識以前に、まず人として周りの人との信頼関係を築くことや、何か問題が起きた時の対応力が必要だということです。現場にいると、突然思いがけないことが起きたりしますが、周りの人に助けられ、解決してくることが出来ました。調理師さんやパートさんはもちろん、施設の栄養士さんにも支えられて業務が円滑に回ります。決して勉強だけが重要なわけではありません。最初は大変ですが、意味のある仕事だと思うので、経験してみてください。その上で、献立作成他のステップに繋がっていきます。
私は早いながら結婚・妊娠をしたこともあり、今は本社で献立作成を中心に行っていますが、現場の経験を活かせることがあって助かっています。
最後に学生の皆さん、栄養士の仕事は幅広いので、今、一つに絞る必要はないと思います。まずは基本となる現場での業務をこなしながら、そこで自分のやりたいこと、目指すものを探すのも一つの方法ではないでしょうか。就職活動の方頑張ってください。
さまざまな人との交流が自分を成長させていく管理栄養士 鈴木 麻紀子さん
私は短大卒業後、実家より遠い大阪本社の給食会社に就職し、一人暮らしをして働きながら管理栄養士の国家試験に何度も挑戦したのですが、結局は合格できませんでした。落ち着いて生活できる環境のなかで、仕事と勉強の両立をめざすうち、出会ったのが現在の会社です。
当社は2000年に設立されたばかりで、給食会社としては非常に新しい会社です。その為、受託契約をしていただく事業所を急速にふやしている状況にあります。そのなかで私は、当初は事業所責任者として勤務し、今はエリアマネジャーとして、兵庫県内はもちろん、遠く関東まで、いくつもの事業所を担当し、当社の栄養士・管理栄養士、調理師の養成に努め、受託先の方々との折衝にあたっています。多くの現場を回る毎日ですが、そこでは仕事に行き詰まり「もう栄養士を辞めようと思っている」などという悩みに出会うこともあります。また受託先の方々より、質の高いフードサービスについてのご希望をいただくことも多々あります。それら全部を解決していくことは困難ですが、私は絶対にあきらめません。一つ一つの声を真剣に傾聴し、解決法について一緒に考えること。それは非常に時間と根気の必要なことですが、これを粘り強く続けていく限り、きっとお互いに納得できると信じています。実際根気強く話し合った結果、仕事に対するやる気を高めてくれた後輩もいますし、受託先と当社のスタッフが理解し合い、より質の高い食事の提供に成功したこともあります。お互いの考え方や立場の垣根を越えて、分かり合える喜び。それこそ今の私にとって、仕事の原動力となっています。
考えてみれば、以前の私は学校で得た知識に固執するあまり、考え方が狭く、人を受け入れるということがあまりできなかったように思えます。でも今はさまざまな人と接し、いろいろな思いや価値観にふれていくなかで、私自身の考え方も少し広くなっていったように感じます。人に対してやさしく、おおらかに接していけるようになったこと。それは心の余裕につながり、受験勉強もはかどったことで、入社3年目に管理栄養士国家試験に合格することもできました。
最初のうちは心身ともに大変だとは思いますが、自分自身の人間としての成長が、結局はお客様の満足につながるのだということを忘れないことが大切だと思います。 それくらい当社における栄養士の位置付けは重要なのです。